こんなところでも萌えてます。とにかく元気!「〇〇女子」、増殖中。

 昨年登場して話題になった「カープ女子」に続く新たなキーワードとして浮上しているのが、プロレスに萌える「プロレス女子」、略して「プ女子」などと呼ばれる存在です。野太い男性ファンの声ばかりだった試合会場に、アイドルのライブさながらの黄色い声援が飛び交います。

 「プ女子」急増のきっかけは、団体[新日本プロレス]が女性ファンの開拓に力を入れ始めてからといわれています。まず、それまでの黒タイツをやめ、個性的でアイドルばりのオシャレなコスチュームに“変身”。さらにレスラーたちの写真集やうちわ、マフラータオル、Tシャツなどのグッズも充実。他の団体、[DDTプロレスリング]では割安なレディースシートを設けたり、女性客限定の興行も行っています。

 しかし、「プ女子」誕生の最大の理由は、魅力的なイケメンレスラーが増えたことです。リング上では鍛え上げられた肉体で闘い、技をかけられて苦悶の表情を浮かべる一方、サイン会やトークショーなどで垣間見せる気さくで優しい素顔。このギャップに惹かれてトリコに、というパターンが多いようです。力強いイケメン男子による、ライブ感あり、ドラマ性ありの総合エンターテイメントのプロレス。実は、女子が萌える要素が満載だったというわけです。

 “オトコの仕事”というイメージの強い建設・土木業界で働く女子、通称「ドボジョ」も増加中。国交省は昨年、「ドボジョ」の数を5年間で倍増させる行動計画を発表。また、女子学生らに業界の魅力をアピールする狙いで、漫画本『ドボジョ』や「ドボジョ」たちの写真やインタビューをまとめた『土木女子』なども発売されています。

 近年、農学系の大学を志望する女子が増えており、「農系女子」なる言葉が生まれました。理系女子の「リケジョ」に対抗して「ノケジョ」などともいわれます。農学系といっても最近は昔のような泥臭いイメージはなく、食・造園・森林・バイオ・環境・生命など、さまざまな分野をカバーし、男女の力の差によるハンデもほとんどなくなっています。全国の私立大学の合格倍率を見ても、農系学部は、医学部・薬学部に次いで高く、理工学部や社会科学系学部(法学・経済学)を大きく上回るほどの人気ぶり。食の安全への意識の高まりや環境問題など、生活の基盤に触れる学問としてのすそ野の広がりが魅力となっているようです。

※参考:
新日本プロレス     http://www.njpw.co.jp/
DDTプロレスリング   http://www.ddtpro.com/
国土交通省       https://www.mlit.go.jp/
週刊朝日(2015年4月17日号)
日経産業新聞(2014年9月12日付/2015年1月13日付)
日経МJ(2015年3月13日付)